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アメリカでホームスクーリングが多いワケは、発想が自由だからではない?

アメリカでは、ホームスクーリングは珍しくないと、皆さんもなんとなく聞いた事、ありますよね。では、何故多いのか、その最大の理由をご存知ですか?

「アメリカは広いから、学校が遠い家庭が多いの?」とよく質問されます。確かに都市部以外で、ホームスクーリングをする家庭は、都市部家庭を上回ります。でもそれが直接の理由ではありません。

また、「アメリカは自由を尊重するからね」と言う人も多いのですが、これはもっと違います。しかも真逆。元々アメリカのホームスクーリングは、学ぶ自由を制限する為に、始められたものです。

キリスト教が大半を占めるヨーロッパと中南米の国々は、国全体がカトリックかプロテスタントの、ほぼどちらかにかたよっていて、その国教に沿って教育がなされています。でもアメリカは、キリスト教両派だけでなく、様々な宗教が混在し、微妙なところで統一が困難になったようです。

それぞれの宗教には、人類の始まりの教えについて、信じるところに細かい違いがあったりして、歴史、科学、地理学、人類生物学において、曖昧にしないといけない部分が出てくる。でも国として、歴史や科学全般を疎かにする事は危険ですので、アメリカの公立校は、場所によって宗教色の強い地域とそうでない地域で、教材が変わってきます。

という事で、どうしても厳格な教えに基づき教育を受けさせたい、という家庭が、公立校へ行かせないという選択をし、つっこみの弱いサイエンスを組み込んだホームスクーリング教材を作り出した、というのが始まりでした。

都市部でホームスクーリングが少なかった理由は、厳格で他の宗教に触れる事を恐れる家庭は、そもそも、違う宗教の人間と接する機会が多い都市部に、好んで住まないというだけではないでしょうか。現在ホームスクーリングをするママ達(30~50代)の中には、自分はとても厳格な宗教環境で育って、歴史や科学の教材に恐竜なんて出てこなかった、こんな教育を子供に受けさせたくない、と感じて無宗教の教材を探す人も沢山います。

変化を遂げた現在のホームスクーリングには、宗教色強めのものと、新しい無宗教スタイルの、両方があります。近年、無宗教スタイルは年々進化していて、選ぶ方も大変。何百、何千と存在します。国籍、宗教、人種の垣根を越えて、本当の学ぶ自由が得られるのも、今のホームスクーリングならではの特徴であると思います。