
【サステイナブル】 本当の意味と意義、思考の背景とムーブメント
サステナブルという言葉が、日本で定着している事はとても良いことです。でも、個人用であれ企業取り組み用であれ、英文をガチガチに和訳しただけ。それを更にコピペしているものが、日本では広まっているようです。皆が皆そろって、「持続可能な」 なんて訳、少し変ですよね。
何故そうなっているかと言うと、そこに実際の経験で書いているものがないから。kiwamiLIVING では、肌で感じた20年間の経験を、皆さんにお伝えしています。
Sustainable の読み方
まず読み方ですが、個人的にはカタカナ表記の場合、「サステナブル」 より、「サステイナブル」の方が英語読みに近いと思うので、kiwamiLIVING の記事ではどちらも使用していますが、意味に違いはありません。
サステイナブルの意味と意義
サステイナブルという言葉は、環境用語でもビジネス用語でもありません。普段の会話にもよく使われる、Sustain (現状を維持する)という動詞の形容詞形です。会話では、現状をキープする、これ以上悪くならないよう、という事を伝えたい時にぴったりの単語。
形容詞の -able がついたからといって、無理に「持続可能な」 なんて和訳しない方がいいと思うのですが。日本の英語教育が進歩していない典型とも言えますね。
環境問題で使われる際の 「サステイナブル」 に関しては、サステイナブルライフを和訳する場合、「環境維持生活」 というのがしっくり来るかと。
アメリカでのサステナブル思考の始まり
環境問題に関する研究機関や専門家は、歴史的に多く存在します。私がお話することは、専門機関の歴史的背景ではなく、私が、アメリカでの普通の生活から感じた、一般市民が耳にしたことを、ベースにしています。(ヨーロッパはまた別です。)
アメリカで、サステナブルという言葉が環境問題において、大々的に使われるようになるずっと前から、自然を大切にしよう!と、草の根活動をしている一般市民は沢山いました。でも残念ながら、あまり脚光を浴びる事はなく、Hippie ヒッピーだとか、Tree Hugger ツリーハガーなんて呼ばれて、アメリカが好景気だった1990年代には、ちょっと小ばかにされた風でした。
でも1990年代終盤にもなってくると、かっこよくツリーハガーを自称するムーブメントが起こり始め、それが様々な業界へ飛び火していきました。私自身は、ニューヨークの建築・インテリア業界で、その飛び火を直に受けたのです。
ツリーハガーがサステナブルムーブメントに
アメリカでサステナブルムーブメントが始まったこの時期に、インテリアデザイナーとして、サステナブルデザインとライフスタイルについて、英語と日本語で記事を書かせて頂いた事があります。その頃は日本語、カタカナ両方で調べても、一切情報は出てきませんでした。案の定、記事は英文の方にだけ反響があり、日本語文の方は完全スルー状態。まあ仕方ないかなぁ、と感じた事を思い出します。
下記がその記事の一部です。
Sustainとは動詞で 「現状を維持をする」 という意味です。
ここでは、環境の分野に限って説明する事にします。
サステイナブルとは、環境に配慮して、今の状態を維持できるようにしながら、生活したり商品を製造したりすることによって、地球に与える悪影響をこれ以上増やさないように、という意味。サステイナブルという言葉付ける事で、地球の健康をキープしていこう!というメッセージが含まれるのです。
例えばインテリアデザインでは 「デザインされる商品やプロジェクトが、地球に負担をかけていないか」、そして 「使用する材料がどこから来たか、使用した材料がどこへ行くのか」 等がポイントです。
勿論、どの業界にも共通する事です。農業で言えば、土地その他の自然環境に負担をかけていないか、を考慮することで、皆さんが知っている有機栽培が挙げられますね。
私達の日常生活にとっても、とても身近な課題です。食料品や日常品の選択、節電節水やリサイクル、家庭からでるゴミや排水に配慮する事などが、重要な役割を果たしています。
いかかですか?是非他の記事も読んでみてくださいね。

