韓国ソウル5つ星ホテル Vol.2 パラダイスシティーリゾート&カジノ

Paradise City Resort & Casino

(2018年1月旧Webサイトに掲載されたものです)

5.5つ星のカジノリゾートとしてオープンしてまだ1年たたないこのホテル、韓国内の他リゾートと違うところはファミリー大歓迎。デザイン企画中は、何でカジノがファミリーフレンドリーをコンセプトにするんだ、という意見がよく聞かれたそう。でもマカオがエンターテインメントの多様化において、ぐんぐん成長を続けていることを踏まえれば、仁川空港の隣という場所柄(まさにマカオを意識しているよう)さまざまな旅行者客層を見込んだことは悪くないし、現地韓国人はカジノを利用することはできなくても、ソウルからの交通はすでに確保されているので、公共機関でも車でもアクセスは容易です。

私は楽しそうで良いのでは?と思っていました。まあ経営の面からすればカジノ利用がメインであって欲しいはずであって、実際に利用客の殆どが韓国人であろう雰囲気はありました。どこまで経営が持ちこたえるかは心配ですね。ここでは利用者の目線で書いてみます。

いざ蓋を開けてみると、子供が楽しめる様に工夫されているのに、いわゆるファミリー系の安っぽさが全くない。去年オープンして間もない夏の終わりにお泊りして、実際一番気に入っていたのは小学生のボーイズ。年末年始のカウントダウンにもリピートすることになったのは子供達の意見です。スカイライトの室内プールは屋外プールに繋がっていて、この時期真冬の寒空の下でも温泉状態。プレイステーションルームやキッズサイズのボウリングもあるし、勿論大人が楽しめるクラブやバーも。第2フェーズとしてアートセンターや巨大クラブなども現在建設中です。

さてデザイン。アメリカに住んでいた頃にラスベガスとアトランティックシティーに行った事がありますが、パラダイス、良くできています。まあ、アトランティックシティーはもうグダグダなので比べ物になりませんけれど。それもそのはず、ウェブサイトを見れば分かりますが、このリゾートの為に世界中からランドスケープ、噴水、メインロビー、カジノ、レストラン、キッチン、スパ、客室、等など、それぞれその道で有名な会社がいくつも参加していて、それをウリにしています。この様な大きなプロジェクトでは数社が共同で進めるのは普通の事ですが、トップクラスをすべて海外から呼び寄せというのは気合が入っていますね。さすがにしっかりしたデザインの集まり。カジノ特有のギラギラでもなく、テーマっぽくもなく、でも気分が上がる様な豪華さがあります。レストランのフロアープランニングもよく考えられていて、利用者とスタッフの動きの流れを見通したレイアウトでした。デザインはスペースの利便性が一番大切です。

レストランは和食、イタリアン、インターナショナル、中華、どれも本格的で安心して食べられます。海外からシェフを呼び寄せているか、もしくは海外で修業したシェフが監察している味。勿論デザインもお楽しみ。残念ながら韓国料理専門はありませんが、バッフェレストランがあるので、そちらで頂けるはずです。バッフェの朝食は、キノアやビーンズ、マッシュルームなど、穀物、豆類、ローストベジタブルが充実した、他のソウル5つ星とは差をつけたメニューがありますよ。

さて、パラダイスシティーリゾートの目玉、アート。インスタグラムで紹介したアート以外にも、沢山の絵画や彫刻が全域にわたって大胆にちりばめてあり、海外の有名アーティストだけでなく、国内韓国人アーティストの作品も充実しています。(パラダイス社長の奥様がアートにとても博識な方だと聞いています。)世界各地へわざわざ足を運ばないと見られない様な彫刻の数々、デザイン・アート好きな私達にとって、一つのリゾート内に飾られているなんて嬉しい限りですね。その一部をご紹介します。

アレッサンドロメンディーニ

デザイナーが作るチェアがアートに。

草間弥生

草間アート、水玉はタイムレスに斬新さを表現してくれる不思議な柄です。草間彌生さんにとって水玉は恐怖の対象だったと。。。恐怖がパワーの源になるんだと、共感した事があります。時期的にクリスマスツリーの周りを走らせるクリスマストレインと一緒でした。

ジャウメプレンサ

カタロニアが誇る現代アーティスト、ジャウメプレンサ作、顔の彫刻が廊下の奥に見えますか?この作品はその巨大さが人々の目と心を奪う事で知られ世界中に展示されていますが、これは超ミニサイズ。逆に貴重なものを見たようで驚きました。顔によって名前もそれぞれ違うのですが、これはどれなのかちょっと分かりませんでしたね。。。シカゴにあるのと似ている気がしますが。そういえば数年前、ニューヨークでマディソンスクエアパークを散歩している時に「エコー」という名の顔が展示されていたのを知らずに通りかかって、子供達が恐怖で固まっていました。わあ〜アート!というよりちょっと気持ち悪いくらい大きかったので。。。

ロバートインディアナ

これは殆どの方が見た事のあると思われる、ロバートインディアナのLOVE彫刻。世界中で多くのギャラリー、美術館、ストリート、そしてこの様にプライベートでも購入され、愛を振りまいています。アメリカ60年代ポップアートの代表作、草間彌生さんと同年代ですね。その昔、MoMAのポストカードになった事で一躍有名になったデザイン。MoMAはニューヨークの頃よく通いました。学校の課題、デート、会社帰り、妊娠中、そして家族で。メンバーになっていたので生活の一部でした。MoMAはアートだけでなくデザインのスペースも多く、ぶらぶらするのにもってこい。中庭のスカルプチャーガーデンも、ボーッとするのに随分とお世話になりました。

ダミアンハースト

最後に、物議を醸すアート(どんな意味を込めていようとビジュアルが残虐で不快を与える)が殆どのイギリス人アーティスト、ダミエンハーストによる A Winged Horse。これは珍しく気持ち悪さ度が低い作品で、イギリスの由緒あるチャッツワースハウスのお庭に展示された物と同じか、とても似ているデザインですね。チャッツワースハウスは小説「プライドと偏見」(違うかな?日本語ではどう訳されているのでしょうか。)に出てくるイギリス中世建築のカントリーハウス。アメリカの国語の授業でまず読まされる英文学小説、彫刻を見て久々に読み返そうとしたら本が無い!まあ古いし、度重なる引っ越しで紛失してしまったようです。