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女性として、母としての、呼ばれ方

今日始めて、「アジュンマ」 と呼ばれました。公園で、小学2年生くらいの男の子に。

私の事を呼んでいると気がついた時、とっさに返事をするかしまいか考えました。アジュンマとは、韓国語で「おばさん」の意味。親戚の叔母・伯母ではなく、そこらへんの誰にでも使える「おばさん」です。40近くにもなって、自分を 「おばさん」 と認識していないのか?それとも女のプライドか?まあそれもなくはありませんが、日本語でも 「おばさん」 と呼ばれた経験のない私にとって、それは大事件でした。

アメリカでは、小学生にもなれば、よその人に話しかける時には 「Excuse me, Ms.」 と自然に言えるようになります。知らない人にはMs.だけ、知っている人にはMs.誰々、と苗字をつけます。Ms.は独身者にも既婚者にも、若かろうとおばあさんであろうと、すべての女性に使え、子供でさえ 「おばさん」 に見える女性に、Mrs.を使うと失礼だとわきまえているのです。

日本や韓国だと子供のくせに可愛げがない、という指摘がありがちですが、小さな子は小さな子なりの、親しみのある言い方があるんです。親の友人や、プレスクールの先生はファーストネームのほうにMs.をつけて呼ぶのがこの頃のトレンド。これ、舌っ足らずの3歳の次男が言うのを聞くと、とってもかわいいものです。

お友達のお母さんを呼ぶ場合は、「~’s Mommy」誰々ちゃんのマミー、と呼ぶのもOK。しかしニューヨークは、いわゆるアメリカ出身でない外国人が多いので、小さな子供が親の友人を、親がその人を呼ぶのと同じように名前やニックネームで呼んでいるのを注意しないというか、親がそんな事さえも知らない、という場合もあります。

そういう背景もあり、もしよその子が、私の事を「キワミ!」と呼び捨てにした場合、「Ms.をつけて呼ぼうね、嫌だったらG’sマミーにしよう」と、その子の両手を握りながら教えるようにしていました。

今日は、「アジュンマ!」 と叫んだその男の子に 「こう言おうね」 と注意する例をとっさに考えたので、返事ができずにいたわけです。習慣ってすごいもの。ソウルに居て、韓国語で聞いているにもかかわらずです。

韓国の大人達は一般的に見て、子供が大好き、世話好きです。例えばうちの息子達を見れば、必ず話しかけてきて頭をなでなで、女子小・中・高生は必ず「キォッター!」(かわいー!)と言いながら通りすがって行く。

そういう大人達に囲まれている韓国の子供達だから、よその人に人懐っこく話しかけるのは普通の事で、その辺を散歩しているおじいちゃんを 「ハルラボジ!」 と自分の祖父のように呼び止めていたりします。

で、例外に漏れず、公園に立っていた私の事も、用事がなくとも 「アジュンマ!」 と呼んだのでした。だから私も、親しみが込められている 「アジュンマ」 に早く慣れないといけません。