ユニオン・スクエアー・カフェ
偶然にもまたレストラン。昨日のメールをチェックしていたら、ユニオン・スクエアー・カフェ(USC)からシーズンごとに来る、「フレンズ・ニュースレター」 を見過ごしていました。
ご存知、ダニー・メイヤー・ブランドの1つ、ニューアメリカンの老舗。今年で22年目になりますが、お得意様やお客様に、季節のメニューやワインイベントの紹介なんかを、丁寧にメールしてきてくれます。
ここは場所柄もあって、とてもカジュアル。なのにきちんとしています。
ウェイターが高飛車だ、なんていう人もいますが、何が、どんな仕上がりのものが食べたいか、というのがはっきりしているお客さんにとっては、メニューを把握した知識のあるウェイターさん達は、ありがたい以上の何者でもないです。
素材は、近所のファーマーズマーケットから。メニューには素材の名前がいっぱいですが、調理の仕方はいたってシンプルで、お味には落ち着きがあります。定番とかつまらないという意味ではなくて、シェフにしっかり身についている味って言えばいいかな。
ニューアメリカンのカテゴリーだと、クリエートしようとしすぎて、行くたびに味がゆらゆらしていたり、新しい味だけど、昨日今日出来上がったみたいなレシピっていうのは、すぐ分かっちゃう。
やっぱりお食事って、競争心だけで作っては美味しくない。これは、自分でお料理をしない人には、なかなか理解できない事のようだけれども、基本は 「食べてくれる人のために作る」。これがないと、食べる側に伝わらないわけです。
もう日本でも、ほとんどの方がご存じかな。このUSCの東京支店が、東京ミッドタウンに今月オープンするそう。ニューヨークから、マイケル・ロマノ・シェフが飛んで、現地のローカル素材を存分に楽しんでいるようです。
先ほどのニュースレターに載っていた、彼の日本滞在リポートが面白かったので、ちょっとご紹介。和訳してみます。
「新しい素材で作ったレシピができあがると、アシスタントのシェフがすぐにキッチン中のスタッフに声をかける。するとその瞬間、全員手に持っていた物を投げ捨てて、ノートとペンを持って私の周りに集まってくる。スタッフはどんなに細かいことでも、1つ1つメモをする。今日は、ひとつまみしたほうがいいかな、という感じで、ちょっとトマトソースにシーソルトをふったら、すぐにそれと全く同じ量の塩をつまんで、丁寧に計量器で計り、それをまた記録するスタッフがいた。そして料理ができあがると、アシスタントがまた、できあがり!と声を上げてアナウンスすると、15個の携帯がいっせいにフラッシュをたき、新しいレシピの誕生を祝う。そのお皿に乗った料理が、私の気に入った仕上がりであろうとなかろうとね。」
東京支店も、美味しいといいですね。行かれた方は、是非教えてください。